「今、私たちが取り組んでいるのは、ロボティクスとAI(人工知能)の技術をベースに、個々の能力を最大限引き出すこと…。会社が目指しているのは〝未来実装カンパニー〟なんです」と語気を強める。だから、この思いを込め、肩書はCEOではなく〝未来実装家〟なのだと。奈良市内の「ならやま研究パーク」の一角に、藤本さんが創業した二つの会社の開発拠ロボティクスが変える未来…技術革新への未来実装家の挑戦の分野は広い。パワーアシストスーツやロボットハンドの研究開発から、下水道などの排水管の故障を予測し、事前に事故を防止するシステムの研究開発まで、個人に特化した対応の技術からインフラ対応の技術まで、その研究開発のジャンルは多岐にわたる。CEOなどの役職を担うが、「肩書は何ですか?」と聞くと、藤本さんは「未来実装家です」と答えた。奈良から世界へ藤本さんは2022年5月、奈良市内で創業した株式会社「SHIN-JIGEN」のFounder(創設者)で、同年8月に創業したロボットハンドの研究開発などを行う株式会社「Thinker」のCEO(最高経営責任者)を務めている。両社が手掛ける研究開発文・戸津井 康之 写真・竹田 武史 新作の小説や映画に新譜…。これら創作物が、漫然とこの世に生まれることはない。いずれも創作者たちが大切に温め蓄えてきたアイデアや知識を駆使し、紡ぎ出された想像力の結晶だ。「新たな物語が始まる瞬間を見てみたい」。そんな好奇心の赴くままに創作秘話を聞きにゆこう。 第65回は、ヘルスケア、災害現場などで人をアシストするパワーアシストスーツや、工場や研究施設などで活躍するロボットハンドなど最新のロボティクス技術の研究開発に取り組む未来実装家、藤本弘道さん。AI技術を駆使したロボティクスの未来とは…。THESTORYBEGINS-vol.65■未来実装家■藤本弘道さん⊘ 物語が始まる ⊘20
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