KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年3月号
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します。―なぜ、脳や脊髄に腫瘍ができるのですか。予防法は?根本的な原因はわかっていません。遺伝子がなんらかの原因で変異して細胞が勝手に増殖し始め、隣の細胞を押しつぶしながら細胞分裂して大きくなるのが良性腫瘍です。分裂して増やした細胞を正常細胞の間に浸潤させて根をはわせたり、血液や髄液に乗せて違う場所へ飛ばしたりするのが悪性腫瘍と、概ね言えると思います。悪性腫瘍とほぼ同じ性質をもつ「癌」には、アルコールやたばこなどの影響が言われているものもありますが、脳腫瘍の場合は分かっていないのが現状です。生活習慣では予防の方法がなく、最近は、脳ドックなどで、たまたま撮ったMRIで硬膜や脳内の小さな腫瘍が無症状の段階で見つかるケースも増えてきていますので、病変が小さなうちに見つけることが理想的だと思います。木村先生にしつもんQ.木村先生は、なぜ医学の道を志されたのですか。A.親の影響もありますが、中高生のころには、人を治療する医師という仕事に強い憧れを抱くようになり、これが医学の道を志す動機だったと思います。Q.ご自身の健康法やリフレッシュ法があれば教えてください。A.健康法は、しいていえば食べ過ぎないこと。リフレッシュ法としてはアコースティックギターで指トレーニングをすることと、わんこと戯れることです。Q.脳神経外科を専門にされた理由は?A.学生時代の解剖実習で、脳実習という、脳の解剖だけを行う期間があるんです。その時に、脳の局所解剖だけではなく機能局在なども勉強するのですが、ここまで分かっているのか!と驚くと同時に、分かっていないこともいっぱいあるということを知り、脳に魅せられるようになりました。 もともと手術がしたいと思っていたので外科系を志望していましたが、この解剖実習で、脳の手術を行う脳神経外科を将来の進路として強く意識するようになったと思います。Q.患者さんに接するにあたって心掛けておられることは?A.様々な病気がありますが、脳神経外科を受診される患者さんは、やはり命に関わるんじゃないか、後遺症がでるのではないかという強い不安感を持って受診される方が少なくありません。まずは、患者さんのお話、訴えをよく拝聴し、なるべく安心して治療に臨んでいただけるように病気のご説明をしています。手術をすぐに必要としない経過観察可能な方もおられるので、過度な不安を払拭いただくことが大切だと考えています。75

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