供者側については、高齢化と人口減少により医療ニーズと提供体制にギャップが生まれてきたので、ニーズの方に合わせて変えていくべきとのことです。そして、これまでの診療科別の専門医療から、何でも気軽に相談できるゲートキーパー的な「医師の家族化」が大切であり、医療機関も「競争」から「協業」、つまり機能や役割を分担していくようになるべきだと方向性を示されるとともに、その推進役として機能する全国57の地域医療連携推進法人のうち25番目の川西・猪名川地域ヘルスケアネットワークを評価していただきました。─パネルディスカッションはどのような内容でしたか。元木 まず、川西市医師会会長の織おりた田行雄先生と川西市・猪名川町在宅医療・介護連携支援センター相談員の森上淑美氏がパネリストとして登壇し、これを受けて権丈先生がコメントしました。─パネリストからはどのようなプレゼンがありましたか。元木 織田先生は「川西市・猪名川町の人口構成と医療の現状や今後の展望について」と題し、1973年に全国に先駆けて医療機関として登録されている保健センターを開設したこと、コロナ禍でも検査センサーの設営やワクチン集団接種体制で協力してきたこと、地域ケア協議会で多職種連携を進めて地域医療連携推進法人「川西・猪名川地域ヘルスケアネットワーク」へと発展させたことなどを例に、川西市や猪名川町では医師会と行政の連携がきわめて密接であることを紹介、今後も地域医療を持続できる体制を目指したいとお話しされました。続いて森上氏が「在宅医療・介護連携について」をテーマに、在宅医療・介護連携支援の設立の経緯や目的のほか、専門職の相談窓口、研修機会の提供、つながりノート連絡会をはじめとする活動内容を詳しく紹介され、つながりノートが患者家族の安心感醸成やケア職員の連携促進に大いに役立っていると述べられました。─権丈先生のコメントはいかがでしたか。元木 終末期の医療やケアについて本人、家族、医療や介護の関係者が話し合って意志を共有するアドバンス・ケア・プランニング(人生会議)の重要性を説かれ、それを推進するためにも家族同様に信頼できる医師が必要であり、その存在が地域の医療の質を高めるという見解を示された上で、「この国の先導となるようなモデルをつくっていただきたい」とコメントされました。─今年も市民フォーラムを開催する予定ですか。元木 はい、秋に開催予定です。詳細は決まり次第、川西市医師会ホームページなどでご案内しますので、ぜひご来場ください。71
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