KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年3月号
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高エネルギー加速器研究機構の多田と申します。これまで、第3回から第10回まではニュートリノと物質の起源について、第11回から第22回まではビッグバンについて、第23回から第32回までは暗黒物質について、それぞれお話ししてきました。つまり第11回から第32回までは宇宙の話だったのですが、そこで常に中心的役割を果たしてきたものがあります。それは重力です。これまでお話しした通り、重力は宇宙を支配する力です。今回からは、その重力についてお話ししてまいりましょう。その中で、重力のもっとも極端なあらわれかたであるブラック・ホールや、多くの人が一度は欲しくなったであろうタイム・マシーンについてもお話ししていきます。今回はそのテーマの最初として、「重力と質量」について考えてみることとしましょう。重力はわれわれにとってもっとも身近な力です。重い荷物を持っているときや、疲れているのに階段を上らなければならないときなど、嫌というほど重力を感じることでしょう。第16回で、力と「チャージ(荷多田先生!ニュートリノと 宇宙のはじまり教えて 連載〜第33回〜「重力と質量」自然界で最も大きな存在が宇宙、そして最も小さな存在が素粒子と考えられている。素粒子を研究することで、宇宙のはじまり、人間の存在を解明する︱︱ 日本の誇りをかけて、その最前線で日々研究に打ち込む素粒子物理学者・多田将先生。謎に包まれた宇宙について多田先生に教えていただきます。さあ、授業のはじまりです!36

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