の言葉は、日本人監督が米国に移住し、米国のメジャー映画界の中で世界規模の映画を製作することが、いかにハードルが高いことかを物語る。「スチールカメラマンから撮影監督、数々のCMの演出もしてきました」と語るように何年もかけ現場で直に技術を身につけてきた。テレビで誰もが見たことがある、あの大手自動車メーカーの思い描いた夢を叶え…自力で掴んだ〝アメリカン・ドリーム〟はまだ始まったばかりHIKARI監督が着想したのは、今から約6年前だったという。「日本を舞台に世界普遍のテーマの映画を撮りたい」という一人の日本人監督の構想が、米映画界を動かした。米大手の映画製作・配給会社「サーチライト・ピクチャーズ」とタッグを組み、世界73カ国での公開を実現させたのだ。冒頭のHIKARI監督現場で培った確かな撮影技術「映画監督としてここまで来るのに、正直、時間がかかりました。でも、これでようやく自分が撮りたい作品を撮ることができる環境が整った。そのスタート地点に立つことができたと思います」日本で公開中の映画『レンタル・ファミリー』の脚本の構想を文・戸津井 康之 新作の小説や映画に新譜…。これら創作物が、漫然とこの世に生まれることはない。いずれも創作者たちが大切に温め蓄えてきたアイデアや知識を駆使し、紡ぎ出された想像力の結晶だ。「新たな物語が始まる瞬間を見てみたい」。そんな好奇心の赴くままに創作秘話を聞きにゆこう。 第64回は大阪から渡米し映画監督となり、長編2作目にしてハリウッドスター、ブレンダン・フレイザーを主演に新作『レンタル・ファミリー』(全国で公開中)を撮ったHIKARI監督が登場。米国から凱旋帰国した、今、世界が注目する日本人監督に新作の製作秘話を聞いた。THESTORYBEGINS-vol.64■映画監督■HIKARIさん⊘ 物語が始まる ⊘20
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