KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年2月号
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通常の物質5%冷たい暗黒物質27%暗黒エネルギー68 %もお話ししたようにたったの五パーセント、「冷たい暗黒物質」が二七パーセント、「熱い暗黒物質」はないほうがよくて、あっても一パーセント以下でなければなりません(図2)。…あれ? 足しても一〇〇パーセントになりませんよね? これまた第18回、第21回、第22回、第25回で繰り返しお話ししてきたように、ビッグバン宇宙論から、宇宙全体では臨界密度ちょうどでなければなりません。それが一〇〇パーセントに相当します。では、「普通の物質」ではなく、「冷たい暗黒物質」ではなく、「熱い暗黒物質」でもない、残りの六八パーセントは?実はこれが、「暗黒エネルギー」なのです! なんじゃ、そりゃ!この「暗黒エネルギー」は、現城」のことです。そして、それに囲まれた、「泡」のように何もない空間が、「ヴォイド」と呼ばれています。このような不思議な形に進化したのはなぜでしょうか。このような巨大な構造に働きかけることができる力は、重力をおいてほかにありません。その重力の源となっているのは、質量のある物質です。そして、宇宙全体で質量の面で支配的となっているのは、われわれになじみのある物質ではなく、暗黒物質であることは、これまでの連載でお話ししてきた通りです。この「進化」の研究によって明らかになったのは、現在観測できる宇宙の姿となるには、宇宙を構成する割合が、電子や陽子といった「普通の物質」が、第25回でるのではなく、星にせよ、銀河にせよ、銀河団にせよ、そういった「塊」となるよう、偏って存在しているのです。そして、銀河団も、宇宙に均一に分布しているわけではなく、フィラメントのように偏っています(図1)。このフィラメント状に偏った銀河団は、「グレイト・ウォール」と呼ばれています。これは「万里の長図1 宇宙の大規模構造のコンピューター・グラフィック。 Andrew Pontzen/Fabio Governato図2 宇宙の構成比65

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