KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年2月号
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小さい頃から服が大好きだったという玉木さん。小学生時代、毎日異なるコーディネートで通学するというルールを自らに課し、その頃からミシンで自分の服を手作りしていたという。「自分が着たい服への想いがめっちゃ強かったんです」。玉木さんが着たい服って? 人と同じではないもの、そして何より肌触りのいいもの。実は播州織に惚れたのも、その要素が大きい。兵庫県西脇で江戸時代から続く播州織は、綿花から採れる綿を中心とした織物。染め上げた糸で柄を織る「先染織物」で、生地にする段階からデザインが可能。綿ゆえに洗濯もOK、デイリーに着用でき、着続けると自然な風合いや独特の肌触りがさらにアップする。玉木さんはそんな播州織の特徴を生かし、着心地抜群な一点モノを送り出してきた。それは階級や所属を示すユニフォーム的な服ではなく、シルエットを矯正するコルセット的な美しさでもない。頑張りすぎず、無理しない、素のままの自分の、自然な美しさに寄り添う服だ。『tamaki niime』のコンセプトは「きもちいいはうつくしい」。出来上がった服はもちろん、その製作工程、そして日々の暮らしも含めて、きもちいいこと。少女時代の変わらぬ想いを今も貫き、西脇から世界に向けて提案する。tamaki niime 代表 玉たまき木 新にいめ雌さん福井県で洋服店を営む両親のもとに生まれる。2004年大阪でtamaki niimeを立ち上げ、2006年法人化。2009年、播州織の産地・兵庫県西脇へ移住。伝統技術を受け継ぎながら、独自の色と風合いで播州織を再構築。糸を紡ぎ、染め、織り、編み、縫製、仕上げまで自分たちで行った一点モノを、西脇のshop&labほか鎌倉の直営店、国内外の契約店、オンラインショップなどで販売する。播州織に使われていた元染色工場を改装した「tamaki niime shop&lab」。手前にショップ、奥にモノづくりの現場、ラボを構える。ラボは常時ではないものの誰でも見学可能。(上)ショップスペースでは人気のショールをはじめ、年齢や性別、体型に縛られず自由に身にまとえる服を販売。柔らかな着心地と鮮やかな色彩で、どれも一点モノであることが特徴(下)2階の社員食堂では週末、グルメイベントも開催きもちいいはうつくしい31

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