わたせ作品との出会いは『ハートカクテル』というファンが多いと思います。ウエストコーストをイメージした街がステキでしたが、また海外の街を描く予定はありますか?あの頃はボクだけじゃなく多くの若者が、アメリカ、特にウエストコーストに憧れをもっていました。ファッション、音楽、車…。この憧れは今でも消えてはいないんです。なので、2026年は、30年ぶりに『ハートカクテル』の新作を描きあげます。楽しみにしていてください。新たに描きたいと思っているのは、海の向こうのアジアの色です。例えば上海。電視塔や歴史的建造物、それから租界があった場所なので、イギリスやフランス、アメリカ、中国の中に異国を感じる場所があります。訪れる度に、魅力を感じる街です。そこにしかない色彩を描きたいなと思っています。50周年記念展、千穐楽を終えていかがですか。これまでもそうですが、ボクは振り返ることはしていないです。前しか向いていない。常に描いているし、常に描きたいものがあるので。展覧会は「ボクは今でも走っていますよ!」と、作品を待っていてくれるお客さんに知らせる手紙のようなものなので。もう次のことで頭がいっぱいです。見ている私たちへのメッセージが込められているんですね。街の絵を描いている時は「この街に住む人が幸せでいたらいいな」、学校を描く時は「ここに通う子どもたちがいつも笑っていたらいいな」、お店を描くときも同じ、「お店での時間を楽しく過ごしていたらいいな」。絵を見てくれる人へ向けて、ボクなりの気持ちを込めて描いていますよ。絵を描くってそういうことだと思う。平和のための使命をもって描く。1番大切なことです。ピカソはゲルニカを描きました。彼は攻撃する作品を描くことで平和を願った。ボクは、恋する2人を描くことで平和を願っています。平和だから人を愛し、笑うことができる。ボク自身もそうありたいと思っています。<展覧会情報>わたせせいぞうの世界展~手塚ワールドとの出会い~会場:宝塚市立手塚治虫記念館会期:3月6日(金)~ 6月7日(日)サイン会:4月11日(土)予定わたせせいぞう作品情報APPLE FARM関西にあるギャラリーわたせせいぞうギャラリー武庫之荘with ダ・ヴィンチ29
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