へと健康づくりが広がって行けば予防医療が進みますし、その結果、平均寿命と健康寿命の差が縮まるようになればと思います。女性医師が輝ける環境を─2024年度の医学部入学者のうち4割が女性となり、今後女性医師の増加が見込まれます。医師会は女性医師へどのような対応や支援を行っていますか。八田 女性医師は結婚や出産、育児で一度現場を離れると、復職しにくいというのが現状ですし、それが医師不足を引き起こす要因の一つにもなっています。そこで離職を減らして、復職しやすい環境づくりが重要ですので、県医師会は2008年に女性医師の会を設立し、男女共同参画推進委員会とともにさまざまな女性医師へのサポートを行っています。─具体的にはどのような事業を行っていますか。八田 教育現場では、医学生、研修医をサポートするための会を各大学で開催し、女性医師のキャリアについて学ぶ機会を設けています。12歳までの子どもを持つ勤務医にはベビーシッター費用の一部を負担し、学会や研修会開催時の託児サービスへの補助も行っています。復職支援については女性医師再就業支援という県の事業を受託して再研修を受けられるシステムを用意するとともに、ドクターバンクでも再就業を支援しています。また、医療従事者の育児参加に理解を示してワーク・ライフ・バランスに配慮する医療機関の経営者や管理職を部下からの推薦で表彰する「イクボス大賞」というユニークな取り組みも、2018年から実施中です。─最後に、2026年の展望をお願いします。八田 2025年度までの地域医療構想は病床の削減など病院のことが主でしたが、2027年度からの新たな地域医療構想は2040年に向けてより地域にフォーカスした内容になっています。県内には8つの二次医療圏があり、それぞれの医療圏へ定期的に訪問していますけれど、2026年はもう少し細かいところ、例えば播磨姫路医療圏でしたら姫路だけでなく西播磨の佐用町であるとか公的病院のない地域もありますので、できればそういう地域にも訪問して、現況を伺って、要望を兵庫県の行政とお話しして解決の一助になるようになればと思います。また、8つの県立病院をはじめ、公的病院も経営が難しい状況に追い込まれていますが、公的病院がコロナ禍の時にどれだけ活躍したかを忘れてはいけません。その状況の改善も含め、県医師会が医療現場と行政の橋渡し役になり、さまざまな課題の解決をこれまで以上に進めていきたいですね。*薬局やドラッグストアで処方箋なしで購入できる市販薬と有効成分が似ている医薬品。OTCとはOver The Counterの略。95
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