「良質な地域医療の提供」 の継続が困難になります いします昨今の物価等の高騰が国民生活に多大な影響を及ぼしていますが、保険医療機関も例外なくその影響を受けております。 その原因として、収入源の殆どである診療報酬の算定額は、報酬改定による2年に1度の国の定める公定価格であり、医療機関側で勝手に高騰分を上乗せすることは許されず、現在、物価等の高騰に見合う収入が得られない状況が続いています。 インターネットや報道などで、「病院経営は厳しいが、診療所は儲かっている」の声がありますが、これは大きな誤りです。 2025年7月の日本医師会緊急調査では、全ての診療科で減収減益、4割超の診療所(医療法人)が赤字など、非常に厳しい経営実態が浮き彫りになっています。 病院も診療所も、経営が厳しい! 皆様方のご支援・ご協力をお願いします。 厳しい 次回診療報酬改定率のアップ、補助金等の緊急措置が必要な状況です。 ると思います。病院のみならず、医療機関全体の経営が非常に厳しくなってきていますが、経営であくせくするのではなく、県民、国民へ必要な時に適切な医療を提供することに専心できるように、財政面で十分な手当をしていただきたいですね。しかし、先日の11月5日に財政制度審議会では、2026年の診療報酬改定について財務省は、診療所は病院に比べ高い利益率を維持しているとし、病院を重点的に支援するために診療所報酬の適正化が必要だと主張しているのです。でも、先述の通り物価や人件費の上昇の他、コロナ禍以降の受診行動の変化の影響もあって診療所の経営も良好ではないのです。つまり、財務省は恣意的なデータを加工して、診療報酬適正化という「結論ありき」の議論へ誘導しているように見えます。診療所の医療費を削減してそれを病院に回す、要はどこかを削って按分するというやり口は、これまでの診療報酬改定でもよく行われてきた手法ですが、診療所と病院が両方あって、これらが車の両輪となることで地域医療が回っている訳です。診療所にも十分な手当がなければ、一軒また一軒と街の診療所が消えていき、地域医療にダメージを与え、結局困るのは県民、国民の皆さんになるのではないでしょうか。弱者の負担が増える可能性─一方で医療費の増大も大きな課題ですが、やはり高齢化の影響でしょうか。八田 日本は世界に類を見ない超高齢社会です。年齢を重ねればそれだけ病気やけがのリスクは高まりますから、患者数は増え、その結果、医療費が増えますが、それは誰が考えても当たり前のことです。─高齢化以外の背景はありますか。八田 医療の高度化が挙げられます。中でも高額医薬品による薬剤料の伸びが大きく、高度な医療機器も開発されて93
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