です。五代にわたって当店が守り続けてきた本家・本流「神戸洋服」のプライドを守るのはもちろん、地場産業として洋服を通じて神戸の魅力を発信していきたいと思っています。―時代の流れやお客様の要望にも応えてこられたのですね。1960年代、盛夏服で軽さと涼しさの極限を実現したのが「COOL SUIT」です。ポケットはアウトポケットで、胸部の芯地の一部に毛芯のみを使用、裏地を上部のⅤゾーンのみとし、重量を感じさせないエアー・ウエイト。令和元年夏に商標登録されています。さらに、COOL SUITをご愛用いただい―神戸洋服誕生の経緯は?仮縫い後、一人の職人がハンドメイドで全て縫う【=丸縫い】が基本で〝ハイカラ〟で〝軽くて着やすい〟ことが最も重要な要素です。ジャケット胸部の芯地には副素材は用いず、良質の毛芯のみを使用し、同時に胸にボリューム感を持たせる伝統・格式ある「LITE-COMFORT1947」仕様。令和2年夏、ブランドとして商標登録され、150年以上改良を重ね継続されてきた仕立て方法は平成24年、実用新案登録が最重要評価として特許庁に受理されています。その上で、秘伝の縫製テクニックを用いることで軽くても決して型崩れはしません。これが〝軽くて着やすい〟神戸洋服の原点長を務めてきた技術者は神戸マイスターであり、現代の名工にも選ばれ、黄綬褒章受章、ビスポーク・テーラーの国際コンクールでMVPを獲得するなど揺るぎ無く伝統の技術を受け継ぎ、後進の指導にも努めてくれています。国際的評価という項目に関しては、三代目柴田音吉はフランス政府から、五代目が英国王室から勲章を頂いており、それらが認められたものだと思います。そして最も嬉しく思っている認定要因が、独自性です。―独自性とは?ロンドン・サビルロウの英国調スーツを源流とする近代洋服の日本人初のテーラーが初代・柴田音吉です。英国人カペルのパートナーとして居留地に店を開き、カペルよりサビルロウの製図と仕立てのマスター・ライセンシーを与えられた唯一の日本人として、明治元年から近代洋服を継承してきました。戦後、「神戸洋服」と呼ばれるようになりました。㊎柴田音吉洋服店三代 柴田 音吉さん (5代目店主)57
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