KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年1月号
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詣者はその周囲を回って、この素晴らしい仏像を360度どの方向からでも拝むことができます。しかも夕方に正面から仰ぐと、夕陽の光が床~天井と反射して阿弥陀様のご尊顔を紅に染めるとともに、足もとをやんわりと霞ませる視覚効果によって浮かび上がるように見え、そのお姿はまさにご来迎そのものです。天井板は貼らずに、現代の洒落たお店などでよく見られるいわゆるスケルトン天井になっており、挿さしひじき肘木を基礎とした組物がよく見えて、その造形美と鮮やかな朱色に目を奪われます。大仏様はその名の通り、二代目の東大寺大仏殿にも採用され、世界最大級の木造建築物である三代目大仏殿より幅が35mほど広い壮麗な建築だったとか。東大寺南大門も大仏様で、浄土堂と同じ基本構造でありながら、高さ25mと桁違いのスケールです。いずれも重源が手がけています。小野市にある浄土寺浄土堂133

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