KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年12月号
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同世代のツートップが神戸の食文化に新風持続可能なサイクルを食を通じて回すことどんな味が誕生するかコラボには期待しかない 第5回のお相手は、神戸を代表する老舗ソースメーカー「オリバーソース」様。オリバーソース様は、美味しさへの飽くなき探求心に加え、地域社会や子どもたちへの食育活動にも注力されており、私たちの理念と深く通じ合う企業です。今年、代表取締役に就任された道満龍彦氏は私と同世代。次世代を担う経営者同士として、神戸の食文化に新しい風を吹かせたいという共通の想いがありました。この出会いを大切にし、新たな挑戦として第5回コラボが実現しました。 目的に掲げるのは「神戸の食文化の向上」です。私たちは、食を通じて地域を元気にすること、そして未来を担う子どもたちの食育の質を高めることが大切だと考えています。コラボする皆さんとともに、これまでにない豚饅を生み出し、その収益を子どもたちの食育事業に活用。お客様に美味しい豚饅を味わっていただくことが、同時に地域の未来を支える循環につながる…「食を通じた持続可能なサイクル」こそが、プロジェクトの最大の意義です。また協働を通じて料理人や製菓学生の技術向上、食品業界への就職動機の醸成など、次世代の育成にもつながっています。食のものづくりの現場で学び、挑戦し、体験することで、神戸全体の食文化の発展を促す取り組みとなっています。 老祥記としても、プロジェクトで「食でまちを豊かにする」取り組みをさらに広げ、神戸の食文化の未来を次の世代へと受け渡していきたいと考えています。 オリバーソース様との初タッグは私自身とても楽しみ。ソースの持つ奥深い味わいと老祥記の豚饅の持つ包容力をかけ合わせることで、神戸らしい新しい美味しさが生まれるのではないかと期待しています。また神戸国際調理製菓専門学校の学生の皆さんには、単なるレシピ開発に留まらず、味・ストーリー・ブランド・オペレーション・ネーミングといった多面的な視点から「商品づくりの総合力」を体感してほしいと思います。プロとしての創造性と実践力の両方を学ぶ貴重な機会になるはずです。 ひとつの豚饅が生まれるまでのプロセスには、企業の情熱、若い世代の挑戦、そして地域への想いが重なっています。そのすべてが融合することで、食を通じた新しい価値を社会に届けたい。コラボを通して、神戸の食の魅力がさらに広がり、若い世代が食の世界に夢や誇りを持つきっかけになればと願います。神戸国際調理製菓専門学校の学生さん事業の収益で豚饅作り体験イベントを提供老祥記 四代目 曹 祐仁さんにインタビューしました多彩なソースを展開する「オリバーソース」69

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