す。それらの医薬品を使用するとADL(日常生活動作)の改善や寿命の延伸がなされ、幸せな患者や家族が増える一方で、医療費はさらに増加していくでしょうね。─価格に見合った効果があるのかが重要ですね。武部 令和元年からは費用対効果評価制度が導入されまし先進医療として実施された技術が保険導入されて日常診療で実施されるようになり、質の高い医療を提供できる体制になっています。例えば、最近は、抗がん剤などの高額な医薬品が用いられるようになってきていますが、今後も悪性腫瘍の患者が増えると予測され、より優れた、より高額な治療薬が開発されて利用されると思われまは、物価や最低賃金の上昇を考慮した初診料、再診料の改定を期待しています。─そもそも、医療費が増えているのはなぜですか。高齢化の影響が大きいのでしょうか。武部 厚生労働省は、高齢化よりも、医療の高度化などが影響していると分析しています(表3)。日本では新規技術や(R6 12月第188回社会保障審議会医療保険部会)(表3)(図1)84
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