1910年頃に建てられ今に残る。馬車の車庫と厩舎、厩務員宿舎の機能を兼ね備えた珍しい建物。赤い煉瓦と白い石材のコントラストが美しい。 旧小寺家厩舎(重要文化財)1JR・阪神元町駅、市営地下鉄県庁前駅から緩やかな坂を上ると、ほどなく総ケヤキ造の重厚な正門が見えてくる。神戸市の都市公園で唯一の和風庭園「相楽園」。元神戸市長の小寺謙吉氏の先代・小寺泰次郎氏の本邸に営まれ、明治末期に完成し、1941(昭和16)年から神戸市所有となった。正門をくぐり、丹念に手入れされた松や蘇鉄を愛でながら進み、樹齢500年といわれる神戸市民の木「クスノキ」の大木に目を見張る。さらに進むと見えてくるのが、重要文化財「旧小寺家厩舎」。謙吉氏が河合浩蔵に設計を依頼し、建築した厩舎で、外観の至る所に意匠が凝らされている。1階の馬車を入れる車庫、2階の厩務員宿舎など内部は通常一般公開されていないが、建物前にある看板の「360度バーチャルツアー」QRコード(デジタルコンテンツ)をスマホで読み込むと、館内を隈なく歩くように見学できる。厩舎に隣接する和洋折衷の建物は重要文化財「旧ハッサム住宅」。英国人貿易商・ハッサム氏の住居で、1961(昭和36)年に神戸市が寄贈を受け、63年、移現地でQRを読み込むと…ふだんは非公開!内部はこうなってるのか!▼デジタルアニメーション▼360度実写バーチャルツアー42
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