KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年10月号
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KOBECCO Cultu戦前から版画に関心を持っていた小磯良平(1903-1988)は、戦後、東京藝術大学で教鞭をとり、版画教室の開設に尽力した。指導は、小野忠重(1909-1990、木版画)、脇田和(1908-2005、石版画)、駒井哲郎(1920-1976、銅版画)など各分野の名手に委ねた。小磯の銅版画制作の一部を、中林忠良(1937-、銅版画)が担当。中林忠良の同級生には現在も第一線で活躍する版画家たちがいる。本展では、小磯良平による銅版画と石版画の代表作と、指導者や版画研究室の教え子たちの作品110点と資料を紹介。小磯良平と版画をめぐる人々に特化した初めての展覧会となる。artart■会期 10月4日(土)~12月14日(日)■会場 神戸市立小磯記念美術館(神戸市東灘区向洋町中5-7)■時間 10:00~17:00(入場は閉館30分前まで)■休館  月曜日(ただし10/13・11/3・11/24は開館)、 10/14・11/4・11/25(火)■料金  一般1,000円、神戸市在住65歳以上・大学生500円、 高校生以下無料■交通 六甲ライナー「アイランド北口駅」から下車すぐ■お問い合わせ TEL.078-857-5880■会期 10月11日(土)~12月21日(日)■会場 神戸ゆかりの美術館(神戸市東灘区向洋町中2-9-1)■時間 10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)■休館 月曜日(ただし10/13・11/3・11/24は開館)、    10/14・11/4・11/25(火)■料金 一般1,300円、神戸市内在住65歳以上・大学生650円、    高校生以下無料■交通 六甲ライナー「アイランドセンター駅」から南東すぐ■お問い合わせ TEL.078-858-1520荒井良二《endless new born theater》2025年 ⒸArai Ryoji荒井良二《new born 旅する名前のない家たちを ぼくたちは古いバケツを持って追いかけ 湧く水を汲み出す》より 2023年 ⒸArai Ryoji 写真:池田晶紀2005年に日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞するなど、世界的な評価を受けるアーティスト、荒井良二(1956-)。幅広い活動は、絵本だけでなく、絵画、音楽、舞台美術にまでおよび、郷里・山形を舞台とした芸術祭の芸術監督など、場所やジャンルを超えた創作を展開してきた。本展では、荒井良二の「いままで」と「これから」を語る作品たちを、荒井自身が再構成して紹介。いつも、まさに旅をする時のように、先が見えない不安や恐れをも楽しみに変えてしまうような気持ちで活動の幅を広げて来た荒井良二。ここから、また、新しい荒井良二が誕生=new bornする展覧会を、ぜひ一緒に体感してほしい。神戸市立小磯記念美術館神戸ゆかりの美術館時をかける版画小磯良平の版画と藝大版画研究室の人々特別展 new born 荒井良二いつもしらないところへたびするきぶんだった中林忠良《剥離される風景Ⅲ》1972年 ディープエッチングほか・紙和歌山県立近代美術館蔵柳沢紀子《水邊の庭Ⅰ》1998年エッチングほか、手彩色・紙静岡県立美術館蔵107

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