KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年9月号
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るのはうれしい。meme 『ペパーミント・ブルー』もかけたんですよ。雰囲気は全然違うけど、この曲も風ですね。松 本 いい曲だよね。あれはマウイ島。場所は違うけど、同じ夏の風だね。meme 風といえば、作詞活動55周年記念コンサート『風街ぽえてぃっく2025』が今月ですね。タイトルは松本さんがお考えに?松 本 そう、ひらがなで「ぽえてぃっく」。コンサートは、50周年が最後だとみんなが思っていたと思う。武道館の2days、すごくよかったし。でも僕がまだ元気だから(笑)。それで55周年も祝おうっていう話になったみたい。ありがたいと思ってます。 前回は、はっぴいえんどの松本にスポットを当てたから、今回は作詞家の松本にスポット当てた企画。だから、ぽえてぃっく。meme 第一夜「風編」、第二夜「街編」。すばらしいアーティストの方々が松本さんの歌詞を歌いますね。松 本 今回は、“歌い継ぐ”というテーマがあって…。歌のバトンを次の世代に渡していきたいなって思ってる。いい曲がいっぱいあるから。meme 若いアーティストが昭和の曲を好んで歌ってますよね。『風をあつめて』なんかは、とっくに国境を越えてますし。松 本 古くならない曲を作ってきたつもりだし、それともうひとつ、誰が歌っても “いい曲” を作ってきたつもり。 日本でもようやく、カバーの重要性が見えてきたんだと思う。これまではオリジナルが本物、カバーは偽物みたいに、海外とは考え方がまるで違ってた。 例えばSpotifyで知らない洋楽が出てきたとする。タイトルを検索すると、歌ってるアーティストがいっぱい出てくる。無名のアーティストが歌ってたり、オリジナルが誰かわからなかったり、カバーの方が良かったりもする。価値が逆転することだってある。いいと思うんだ、それで。これから日本もそうなるよ。meme いいですね、いい歌を“歌い継ぐ”。名曲はこの先も輝き続ける。松 本 テレビで流れる新しい曲が1番かっこいいっていう感覚とか、短期間で変わる“最新”を次々追っかける聴き方とか、なくなるだろうね。50年以上も前のはっぴいえんどの曲を20代の子が歌う。誰も宣伝なんかしていないのに。おもしろい時代だね。松本隆 作詞活動55周年記念オフィシャル・プロジェクト『風街ぽえてぃっく 2025』◆日時 第一夜:風編 9月19日(金)開演 18:00 第二夜:街編 9月20日(土)開演 17:30◆会場 東京国際フォーラム ホールA25

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