宝塚市立公民館では本年度も宝塚市民カレッジがスタートしたが、中でも人気の「風土と文化の歴史」コースでは兵庫・神戸のヒストリアンこと田辺眞人先生が講師を務めている。 これはもともと日本の歴史を通しで学ぶ機会として1994年に企画され、阪神・淡路大震災が発生し実施が半年遅れ、久家恵一さんの尽力については江戸時代の元号や、明治初年の官報の文章化や書類化という意味の「文化」という言葉が出現した後、程なくして英語の「culture」の訳語として新たに造語されたという単語としての変遷を解説。その上で「culture」とは本来「人間が創り上げた全ての物事」を意味し、良いことも悪いことも含むものだが、日本の 身近な社会や話題の歴史を学び考える宝塚市民カレッジ「風土と文化の歴史」コースひょうご神戸まちかど学だよりより西公民館で1995年秋にようやく実現、宝塚市の公民館ではじめての夜開催の講座となった。その後、午後に東公民館でも開講、12年続いて2007年に一度は終了したものの、再開を求める声に応えて2009年に復活、現在に至っているが、その間のべ5万1千人もの受講者が学んでいる。 2025年度の初回は、太平洋戦争終結から80年の節目ということもあり「大空襲80年を考える 阪神地域の災害と生活史(1)」と題してスタート。まずはコースのタイトルにある「風土」と「文化」というワードを解説した。「風土」については姫路出身の哲学者、和辻哲郎との深い関わりを紹介、ひょうご郷土の先人にゆかりがある言葉ということで、会場を埋め尽くす受講者たちも興味深く耳を傾けていた。そして「文化」に「風土」の意味について語る田辺眞人先生会場は宝塚市立中央公民館ホール78
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