KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年7月号
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結局はハンドメイド長田の地場産業と言えば靴づくり。今回も多くの製靴関連企業がエントリーしている。「BARCLAY」などのブランドで全国の百貨店にも展開するカワノへ。長田を代表するメーカーゆえオートメーションで靴がボンボンとできるのかと思いきや、ロボットはおろかコンベアすらなく、20数名の職人が分業制で黙々と作業をしている。皮をあてがうのも糊を塗るのも指先の緻密な動きによるもので、圧着などに機械は使うものの、そのオペレーションは人の感覚に頼っている。靴づくり一筋40年の三福も同じく手作業で生産。こちらも同様に分業制で、実に丁寧な仕事をしている印象。「AREZZO」など自社ブランドも展開しショールームも併設しているが、ほとんどがアパレルメーカーのOEMゆえに何しろそのアイテム数が多く〝何でもできる〟体制を整えているとか。しかも靴はデザインやカラーのみならずサイズも小刻みなので、製品の管理が煩雑きわまりカワノ株式会社約100年にわたり婦人靴を作り続ける。主力ブランド「BARCLAY」をはじめ、ハンドメイドにこだわり、各種製品、裁断・縫製・成型・仕上げという工程を職人さんが丁寧に仕上げていく。株式会社三福神戸で靴づくりを続け40年。アパレルメーカーのOEM事業に加え、オリジナルブランドの開発にも力を入れている。アイテム数の多さに加え、繊細で緻密な作業が履き心地の良さを生み出す。有限会社大山靴づくりに欠かせないラスト(靴型)の企画開発、製造販売を行う。CADデータから機械で木を削り、さらに職人さんが熟練の技でなめらかなラインを手作業で仕上げていく工程を見学株式会社三福代表取締役社長水谷義人さん67

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