KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年7月号
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風土(Fūdo):自然と文化の対話無常(Mujō): 変化の中にある永劫「無常」の哲学は自然と生命の流動性にファーカスし、“海”を変化の象徴に。軽く揺らめく素材のグラデーションによる染色と波紋のようなラインを組み合わせ、潮の満ち引きや光と影の変化を表現。アシンメトリーのカッティング及び透明な材質を使用し、海の目まぐるしい変化や神秘的な特徴を表し、時間と生命の流転を視覚的に感じさせるファッションに仕上げた。「風土」は地理環境だけでなく、文化の根源と言えるもの。空、海岸線、島の隆起など、島国の自然の景色をデザインのインスピレーションとして活用し、上下のセットアップを完成させた。ウェーブ式のカッティングを活用して海の流動を、グラデーションの色彩、海と空に光が差すような色調に加えて、棚田や稲穂など農の要素もプラスして、自然と文化の融合を表現している。❶今回のコラボのために丸萬と共創したオリジナル生地。兵庫の海や山、和辻の論述から着想を得た人類や自然、社会の深い繋がりを表現 ❷差し色のオレンジは太陽をイメージ ❸大胆なインナーの波のような生地もポイントに❶シフォンとオーガンジーのような軽く揺らめく素材を採用 ❷波立つ海の流動を感じる曲線、ドレープが美しいシルエット ❸染め上げた糸を織る、先染めを特徴とする播州織の生地本来の風合いがそのまま残る❶❶❷❷❸❸●内外織物×董雅卉さん●丸萬×桑村繊維×董雅卉さん45

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