KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年7月号
17/124

記も止めると死ぬと思って、死に物狂いで書いてください―と言ってしまうと、日記はそんなに恐ろしいものなのか、では、最初から書くのは止めましょう、ということになる―そんな人が大半でしょうね。日記帳があるから書くのだ。日記帳のために書いてあげましょうと、気軽になれば如何でしょうか。なんなら、誰か友だちと日記を始めるとか、交換日記にするとか、あるいは自分が生きている目的は実は日記で、日記のために生きているのだ、だから今日の日記を面白くするために、わざわざどこかに出かけるとか、変わったことをして見るとか、日記のためにわざわざ人に会ってみるとかは如何でしょうか。日記のために生きるのです。日記のために変わった1日を送るとか、とにかく変わった生活をしてみるのです。自分があって日記ではなく、日記が先にあって、その次に自分があると思ったら如何ですか。自分のことや世の中のことはどうでもいい。とにかく日記が一番だという考えに立ってみることです。日記に振1996年10月30日-31日 シルクスクリーンの試し刷りを日記帳に。写真は自宅の涅槃像コレクション17

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る