前号で概略をお伝えした「2025コレクション展Ⅰ ベスト・オブ・ベスト2025」では8つある展示室のうち、1階の常設展示室4を使用して、当館のベスト・オブ・ベストの一角を担う、写真家・中山岩太(1895-1949)の生誕130年を記念する「特集 中山岩太」を開催しています。会期を3期に分けて、同時期に開催中の特別展と連動する内容の作品を展示します。中山岩太は1915年、東京美術学校に新設された臨時写真科に入学し、18年に卒業後、農商務省海外実業練習生として写真材料等の研究のために渡米しました。ニューヨークとパリで約9年を過ごした中山岩太は、当地でさまざまな芸術家と出会い、最先端の同時代の芸術に触れることで、芸術としての写真について独自の考えを育み、作品をつくりました。一方で、ニューヨーク時代から、主にポートレイトを撮影するいわゆる営業写真家としてスタジオを構え、帰国後芦屋に移住したのちも広告写真や観光写真を手がけました。そのほか、自身が指導するアマチュア写真家団体「芦けんびの『美』連載vol.7生誕130年記念「特集 中山岩太」セルフポートレイト 1930年 Ⅱ期(7/18〜9/28)で展示アメリカ風景(ニューヨーク)1920-25年Ⅱ期(7/18〜9/28)で展示12
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