KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年6月号
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「柳行李」とは豊岡で伝統的に作られてきた「豊岡杞柳細工」の代表製品。豊岡かばんの原点であり、1300年以上の歴史を誇る日本の伝統工芸品。コリヤナギを使って柳行李を編む実演をしたのは豊岡杞柳細工ブランド「KORI ANRI JAPAN」の加藤かなるさん。皮を剥いだコリヤナギを組んで板で押さえ、指で1本ずつ上下に分けた間に麻糸を通す。体をかがめて編むのは体力も根気もいる作業であることが、ひしひしと伝わってくる迫力ある実演だった。柳行李の製作実演兵庫県杞柳製品協同組合、KORI ANRI JAPANやなぎごうり杞柳製品4/29❶7年暮らしたドイツから帰国、改めて日本の伝統文化を見直すことに。旅先で出会った豊岡の柳行李と出会い、地域おこし協力隊員として伝統の技を継承する職人修業を経て、最年少で独立。伝統を引き継ぎながらも、従来の枠に収まらない作品やオーダーメイドにより、業界拡大に注力する❶色味や輝き、形、傷、ゆがみなど、いろいろと見比べて判断する実習に参加者は夢中❷「真珠は鉱物資源由来の宝石類に比べ、より循環型で環境に配慮した宝飾品。世界的に評価されている持続可能性なジュエリーです」と日本真珠輸出組合の倉本達さんと伊地知由美子さん❶❶❷日本の真珠輸出のうち、約8割が神戸から行なわれ、世界に流通する真珠の大半が神戸で選別・加工されている。実演セミナーでは“真珠の街”として築いてきた神戸の歴史や真珠の価値を決める加工処理について学習。後半は8つのネックレスを用いて評価に挑戦。色や傷、形、照り、サイズなどを見て、触って100万円以上の価値がある真珠、販売基準を下回る低品質なものなど、見分けていく。品質の判断基準を学んで、今後の購入時に役立ててもらうのが目的。真珠の比較日本真珠輸出組合真珠加工4/3084

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