KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年6月号
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「2025コレクション展Ⅰ ベスト・オブ・ベスト2025」では、EXPO2025大阪・関西万博、瀬戸内国際芸術祭2025にあわせて、当館収蔵品から選りすぐりの名品を展示しています。とはいうものの、美術館にとって、収蔵品はどれも名品。何を選ぶか難しいものです。それで、昨年、一昨年に展示する機会のなかった作品、そして、過去に出版した『所蔵名品選』(2002年刊)『所蔵作品選』(2016年刊)の2冊に収録した作品を中心に展示することとしました。しかし、さらに難しいのは、展覧会のメインイメージを担う作品を選ぶこと。館内外に掲示する展覧会案内物の主役、文字通り看板をはれる作品ということで選んだのが、ここに紹介する篠原有司男(「うしお」と読むので、美術界では「牛(ぎゅう)ちゃん」の呼び名で親しまれている本邦を代表する前衛美術家)の《女の祭》です。明治初め、文明開化のイメージが、蛍光塗料とプラスティックの板で表されていて、いやがうえ篠原有司男《女の祭》1966年 山村コレクションけんびの『美』連載vol.72025コレクション展Ⅰベスト・オブ・ベスト202512

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