能で拡大観察が可能になり、表面や血管の構造を詳細に見てがんの深さ(深達度)を推定することもできます。また「超音波プローブ」と呼ばれる棒状の細いエコープローベを消化管の内腔におくことで、粘膜や筋肉の層のどこまでがんが及んでいるのかを見ることで内視鏡治療の可能性を判断できます。―膵臓がんでも診断や治療に内視鏡が使われるのですか。早期発見が難しい膵臓がんは、診断時には進行していることが多い予後の悪いがんです。家族に膵臓がんの患者さんがおられたり、膵臓に嚢胞が見つかったりしてリスクの高い方に対する検査での早期発見と正確な診断に力を入れています。CTやMRIなど画像診断でがんの疑いがあると診断されたら、先端にエコー検査機能を装備したEUS(超音波内視鏡)を使い胃壁や十二指腸壁から膵臓内にできているがんを観察し、がんに細い針を刺すこと(EUS|TA:超音波内視鏡下組織採取術)で組織を切り取っ95
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