KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年3月号
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神戸大学阪神・淡路大震災30年シンポジウム震災からの復興を振り返るとともに、未来に向けてこれからの取り組みを発信開催挨拶で藤澤正人学長は、附属病院でたまたま当直勤務に就いていた地震発生当日からその後の避難所での医療活動を振り返った。さらに大きな被害を受けた神戸大学への支援に対して改めて感謝の意を表するとともに、引き続き災害に強いまちづくりのための研究と教育を進めていく決意を述べた。「境界を越えて―実践的研究と教育の展開」と題した基調講演では、地域連携推進本部長の奥村弘理事・副学長が「災害現場の多様性とそこにある普遍性をしっかりととらえる学知が大切で、それを学内だけでなく社会で共有し、災害文化を形成して次に備える必要がある」と話した。また、神戸大学における実践研究の特徴として、震災の中心地にある大学として発生直後から日々対応を進め、復興段階においても市民と共に尽力してきたこと、1996年「都市安全研究センター」を設置し、多様性を持つ総合的な分野で地域の再生に実直に取り組んできたこと、研「神戸大学阪神・淡路大震災30年シンポジウム」が1月11日、「神戸大学百年記念館 六甲ホール」で開催され、会場、オンライン合わせて約300人が参加した。神戸大学卒業生の坂本聡さん︵NHK神戸放送局アナウンサー︶が司会を務め、学生合唱「しあわせ運べるように」、基調講演、鼎談に続き、ボランティア活動をする現役の学生たちも登壇し、阪神・淡路大震災から繋げてきた活動や歴史、今後への思いを話しあった。82

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