全国各地からの物心両面にわたる救援やお見舞いを頂いたことです。神戸に辿り着くまでに難行苦行をしながら救援物資を担いで届けてくださり、励ましをいただきました。さらに全世界のRCから義援金を寄せていただきました。95年12月3日、RIブラウン会長が阪神・淡路大震災による被害からの復興を視察のため来神し、世界から寄せられた義援金で造られた「ロータリー子どもの家」を評して「神戸の皆さんがいかに子どもに手を差しのべているか、世界のロータリアンに伝えましょう」という言葉を頂きました。なんとしても守り抜く!神戸RC「四つの宝」神戸RCには「国際ロータリー認証状」「ポール・ハリスが佩用していた襟章」「絵画ポール・ハリスの生家」「ポール・ハリス来神の写真」という「四つの宝」があり、代々会長の手で引き継がれてきました。震災時もオリエンタルホテル9階の事務局に保管されていました。私が会長の代で失ったとなっては大変です。幹事、事務局員と協力し決死の覚悟で、段ボール30箱の貴重な資料類と共に搬出したのは忘れられない思い出です。「四つの宝」を無事に次期会長に引き継ぎ、波乱万丈の会長任期を終了することができました。退任後も引き続き、倒壊した生田神社社殿復興の職業奉仕の傍ら、震災のお見舞いに会長、幹事自ら訪ねて激励して下さった全国RCへのお礼行脚に幹事と共に東奔西走しました。心に深く刻まれている言葉「超我の精神」2006¦2007年度、私はRI第2680地区のガバナーを務めました。摂津・播磨・丹波・但馬・淡路地区74クラブ(当時)の公式訪問を終え、07年3月、神戸ポートピアホテルで地区大会を開催しました。特別講演を星野仙一氏に「率先しよう」をテーマに依頼し、懇親会では雅楽の演奏や京都・祇園の「手打ち式」、「ジャズと日本人の心」など神戸らしいプログラムを実施しました。震災から12年が経過し立ち直った神戸を見ていただけたと思います。私の人生で最も心に残る大会となりました。RIは世界における親善と平和の確立に寄与することを目指した事業および専門の職務に携わる指導者が世界的に結び合った団体です。シカゴ郊外のマウントホープ墓地を訪ねると、創始者ポール・ハリスの墓標にはRI第一標語「Service Above Self(超我の奉仕)」が刻まれています。日本のRCの父といわれる米山梅吉のお墓を訪ねると、墓標に「いさかひも なき漫々の 青田かな」と刻まれています。いずれも私の心に深く刻まれている言葉です。ガバナー経験者には毎年バッジが送られる姉妹クラブに贈呈した加藤パストガバナーの書80
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