KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年3月号
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10-44秒:重力が生まれる 10-34秒 1017秒:現在 1013秒:電子が原子に閉じ込められる、宇宙の晴れ上がり 1032度 10-36秒:強い力が生まれる 10-11秒:弱い力と電磁力が生まれる 1028度 1015度 100度 103度 1012度 1014度 10-8秒 10-4秒 100秒:そして、粒子だけが残った 1010度 102秒 109度 インフレイションの時代 クォークが陽子に閉じ込められる 元素合成 1016秒:最初の星が誕生する 1016秒:銀河が誕生する ◯◯◯◯◯◯◯一秒後までという、ごくわずかな時間の間です。これはジンバブエも驚きのインフレでしょう。第15回で宇宙年表をお見せしましたが、今回もそれを再掲します。これを見ても、宇宙の歴史の中でもほんとうに最初のほうに起こったことがわかります。このインフレイションをビッグバン宇宙論に組み込むことで、いったいなぜ前回までの問題が解決するのでしょうか。まず、第18回の「平坦性問題」です。このときはトランポリンの歪みでたとえましたが、インフレイションとは、このトランポリンが急激に引き延ばされてしまうことを意味します。このため、トランポリン(空間)は、強制的に平らになるのです。さらに言うと、平ら、つまり臨界密度ちょうどになった瞬間に、インフレイションは終了します。ですから、インフレイション理論では、宇宙が平坦なのは必然なのです。次に、第19回の「モノポール問題」です。空間の欠陥によってモノポールが生ずるという話宇宙年表65

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