KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年3月号
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だらけ。神戸という土地での自分の料理を見つける過程の段階にいます。―当日お出しする神戸牛のコンソメはどんなお料理ですか。牛スジ、玉ねぎ、ニンニク、トマトをゆっくり炊いてできるのがブイヨン。水から入れて90度以下を保ちながら旨味を出しすぎず、水を感じられる透明度の高いブイヨンは僕の料理でどんな素材でも基本です。できたブイヨンを濾して、神戸牛のミンチと卵白を撹拌したものを加え、ゆっくり煮込むと蛋白質が灰汁などを取ってくれて濁りのないコンソメができます。鶏肉などに比べて牛肉は味がでにくく、中でも脂分が多い神戸牛は旨味が広がっていきにくいのでかなり時間をかけています。―当日のお料理は「日本酒に合う」というテーマですが、何か工夫されているのですか。コンソメの素材に神戸ビーフを使うというリクエストに応える以外は、基本的に普段と同じ42

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