まずは相手を知ることからアイデアは若もんに託す! どんなキャラ立ち豚饅が登場するの?毎年、オリジナルコラボ豚饅が話題を集める「ドリーム豚饅プロジェクト」。第4回となる2025年は昨年同様、老祥記と食品メーカーと学生とがコラボした3者による開発だが、今回はタッチポイントを増やし、互いの理解をさらに深めることでレベルアップを狙いたい、と曹祐仁さん。12月の一回目では神戸国際調理製菓専門学校の調理スペシャリスト本科1年の学生20名とフジッコスタッフ2名が参加し、豚饅を調理しながら老祥記のこだわりを理解。生地発酵の間に店の歴史や行列の秘密、百年以上続く経営スタイルについて学習。豚饅を試食後は、コラボ商材を提供するフジッコの豊田さんから経営理念や提供商材をオリエン。自然の恵みに感謝し、商品を通じて体験価値を創造する食育にも心血を注いでいることや、新商品「MUGEN-KOMBU」を例に挙げ、生産者の課題解決、消費者志向など、全方向を考慮しながら商品開発していることなどが紹介された。学生は冬休み期間中に個々でフジッコ指定の豆商材を使用した豚饅と同社の商材を自由に選んで考える2種の豚饅をプランニング。1月の授業で班に分かれ、チーム内で候補案を選び、完成度を上げていく。その後、老祥記とフジッコ、神戸国際調理製菓専門学校の教師陣による試食会を経て、商品化する豚饅を決定し、6月に実売という流れ。学生考案の豚饅2種と老祥記の豚饅の3個セットで販売する。神戸国際調理製菓専門学校の川端教授は「老祥記とフジッコ、両者の特徴を活かすことが第一。また実際に作って販売される老祥記のスタッフさんが再現できるレシピで、かつ製造オペレーションへの配慮も必要。食材を大切に、企業理念や想いにのっとりながら商品開発をしてほしい」と激励。曹さんも「昨年は卒業間近の2年生の学生さんとのコラボでしたが、今年はこれから技術や実社会について学ぶ1年生の皆さん。だからこそ枠にハマらない新鮮な視点や面白いアイデアが出てくることを楽しみにしています」と期待を寄せた。「ドリーム豚饅プロジェクト」とは?「老祥記」曹祐仁さんの発案で2021年10月に発足。きっかけはコロナ禍で営業を自粛中、この試練が収束後、選んでもらえる店として生き残っていくためには付加価値が必要と考えたから。「神戸の食文化の向上」に繋がる活動をしようと決意、コラボによる美味しい豚饅を作って販売し、その収益で「子ども達の食育事業」を実施。2022年から毎年開催、カレーの名店、QBB六甲バター、エム・シーシー食品&神戸国際調理製菓専門学校とコラボし、即完売の人気イベントとして知名度を上げている。79
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