南京町商店街振興組合 新理事長に聞く。今年の『南京町春節祭』の見どころ。震災30年、南京町のこれから。 このたび理事長に就任するにあたりまして新たな重責を感じるとともに、私ならではの新しい南京町の魅力を広く発信していきたいと考えています。「南京町商店街振興組合」は1977年に発足。当店創業者の私の父、呉信就も過去に理事長を務めています。私が生まれた1960年代、南京町には前理事長・曹さんの『老祥記』と当店の二軒しか中華系の店はなく、圧倒的に多かったのが米兵向けのバー。それゆえに治安が悪い街というイメージがありましたが、「南京町商店街振興組合」を中心に町の整備・ブランド化を進め、神戸有数の人気観光地へと発展させました。クリーンなイメージを定着させるべく、組合が見回りを行い、「これはしてはいけない」「あれもだめ」というルールを押しつけていた時期もありました。それも間違いではないものの、良いコミュニティを創り上げるためには各店・各人の意見を聞き、受け入れていくことも大事です。うちは祖父が中国から来日して南京町で暮らし始めたルーツがあり、慣れるまでは苦労もしたようです。それでも今、「民生」が商売できているのはこの地に受け入れてもらえたから。さまざまな国籍や宗教、文化などが渾然一体となって共生する懐の深さが南京町にはあります。実際に今、南京町では中華食昨年8月29日(木)、南京町商店街振興組合の理事長を20年以上務めた曹英生氏(老祥記 代表)に代わって、安達正一氏(民生廣東料理店 代表)が新理事長に就任されました。※曹氏は相談役に。安達氏に、就任に当たっての抱負や春節祭の見どころ、震災30年への想いについてお話を伺いました。南京町商店街振興組合 安達(呉)正一 理事長2025 春節祭南京町82
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