―理事長に就任された今のお気持ちをお聞かせください。重責であることを自覚し、身の引き締まる思いでおります。1年間、この職をお預かりする限りは、11年間お世話になってきました神戸JCへの感謝の気持ちと先輩方への尊敬の念を心に据えて務めてまいりたいと思っております。―2026年の全国大会を控えての大切な年ですね。全国大会に向けての準備の年だということは大前提としてあり、組織が一丸となるためにも今年の活動は非常に重要になるという認識を持っています。過去に全国大会を経験された先輩方からのアドバイスを頂きながら準備室を開設し、チームで役割を分担して課題を解決しながらプロジェクトを進めています。ただし、準備のためだけの1年になってしまわないよう、しっかりと成果をあげる運動にも取り組んでいきます。行政や各団体の皆様、そして各地JCの皆様との連携を強化していきたいと考えております。―今年は震災から30年です。上根理事長ご自身、心に残る震災の記憶をお持ちですか。私にとって震災の記憶は、後にJCに入るきっかけの一つになったと思っています。私の家業は震災が大きなターニングポイントになりました。店舗は全壊、祖父と父はまずお預かりしている修理品を守り抜くために瓦礫の中から探し出すというような状況の中で、何とか店を再開したいという強い思いを持っていました。そんな時、このまちの方々からたくさんのご支援を頂きました。当時のことを色濃く憶えていた私は、家業へ入った時にこのまちに何かお返しできることはないかと考えるようになりました。これが青年会議所の門を叩いたきっかけの一つでもあります。30年という節目の年にこのようなお役目を頂いたのもご縁だと考え、「震災の教訓を受け継ぐレジリエントなまちへの進化」という一文を理事長所信に入れさせていただきました。―一文にはどんな思いが込められているのでしょうか。30年前、神戸JCは日本全国の地域のJCの皆様に大変お世話になりました。感謝の気持ちで還元していかなくてはならないという思いです。もう一つ、神戸のまちづくりに携わる団体として、「有事の際、何ができるか?」を改めてメンバーみんなで考えていきたいと思っています。どういった団体と手をつなぎ、行政とはどう連携を取れば、強靭なまちづくりのために役に立つ団体になれるのかを考え次の世代へ繋いでいきたいという思いを「レジリエント」という言葉に込めています。―基本方針の「Captivate」とは?神戸は訪れた人々を柔軟に受け入れる港町らしい気風が息づき、この地で豊かに育むことができるまちです。このまちをより魅力あるまちへ進化させるためには何をすべきかと考えたときに「魅力」という言葉の定義を改めて深堀りしました。明確な理由がなくても、51
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