〈取材を終えて〉自動車業界は100年に一度の大変革期と言われ、今後、整備の在り方も変わるとされているタイミング。整備士専門学校が開校されれば、ここから必ず未来を駆ける新風が神戸から吹くに違いない。また、社会貢献事業にも力を入れている神戸マツダ。その根底にあるのは「社名に神戸を冠しているからだ」と語った橋本社長。社会課題の解決を業界や地域の発展に繋げ、自社にも還流する同社のビジネスモデルは、これからの神戸の――いや、広く地方創生ということにおいて、1つの解なのではないかと感じた。〈プロフィール〉蔭岡翔(かげおか しょう)放送作家・脚本家神戸市東灘区在住。関西の情報番組や経済番組などを企画・構成。日本放送作家協会関西支部監事。日本脚本家連盟関西地区総代ういう人と喋っていますと、また新しいご提案を頂いて、それがアイデアに繋がっています。例えば、兵庫区内の南北を結ぶ「みんなのバス」という取り組みですが、これは、みなと観光バスさんに運行事業を担って頂いているんですが、ドライバーは当社の社員が出向して勤めています。すると、みなと観光バスさんから「神戸マツダの社員が素晴らしいから、うちの事業にも出向して欲しい」と仰っていただき、昨年4月から始めた人材派遣業という新規事業に繋がりました。このように、新しいことに取り組みますと、新しいアイデアが浮かび、新しいビジネスに繋がるというように非常に面白いと感じます。最後に、御社からみた、これからの神戸に期待するところをお聞かせ下さい。少し批判がましくなるかもしれませんが、近年の神戸は、開港当時から育まれた進取の精神が薄れてきているんじゃないかと感じています。「いま別にそんな困ってないんだから、いまのままでいいじゃないか」みたいな。例えば、神戸空港の国際線化をきっかけに開港当時のように門戸を開いて、多様性のある人たちが未来を創っていくようになれば良いな、と思いますよね。我々は一企業なので、大きなことはできませんが、様々なことにチャレンジしながら地域の多様性を広げていきたいと思っていて、整備士専門学校もその一助になればと夢を描いています。兵庫区内の南北を結ぶ「みんなのバス」株式会社 神戸マツダ神戸市兵庫区東柳原町3-10TEL.078-671-501149
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