KOBECCO(月刊神戸っ子)2025年1月号
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2作目のテーマは〝夢〟タイトル通り、デビュー作『アイドル失格』では、「自分のアイドルとしての経験を詰め込んだ話を書きました」と言い、「次は違うテーマで書きたかった。何をテーマに書こう?そう考えたときに、自分の心の中で〝夢〟がキーワードとして大きく膨らみました」と語る。新作は、大手事務所が主催する芸能スクールに通う男女5人の高校生が登場する青春小説。アイドル・デビューを目指す莉子。ダンスボーカルグループ志望の冬真。モデルを夢見た母の言葉で将来の希望を決めた美華。俳優志望の純平。元天才子役のつむぎ…。それぞれの夢に向かって切磋琢磨する若者の苦悩、葛藤が綴られていく。「デビュー作はアイドルとしての自分がかなり投影されているので、次は、アイドルから少し離れた小説を書きたかった」と語るが、プロを目指す5人が受ける厳しいレッスンの描写は臨場感にあふれる。そこには実際にアイドルと小説家の〝二刀流〟宣言…一年に一冊のペースで書きたい小説家 NMB48安部 若菜さん現役アイドルにして経済を学ぶ現役大学生。そんな〝多忙なアイドル〟が新作の小説を発表した。2年前のデビュー作『アイドル失格』(KADOKAWA)に次ぐ2作目のタイトルは『私の居場所はここじゃない』(同)。「この小説が誰かの心の居場所になりますように」と、人気アイドルグループNMB48の安部若菜が願いを込めて書き上げた渾身の一作だ。28

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