など二つの様式が混在している。組物の肘木においても、建物の東半分は木口を一部直線的に構成した和様だが、西半分には全体的に曲線で構成した禅宗様が採用されている。仏教の大衆化に伴う新しい仏殿形式が成立した初期の例であり、極めて重要な遺構として昭和30年(1955)、国宝に指定された。その後、54カ月におよぶ改修工事で一部変更が加えられ、昭和39年(1964)春完成。銅板葺丹塗の美観を呈し、現在に至っている。文化環境保存地域内に位置する太山寺は、広い敷地内が散策スポットとしても市民に親しまれている。ぜひ訪ねてみたい『ひょうごの文化財』の一つだ。太山寺神戸市西区伊川谷前開224TEL.078-976-6658拝観 8:30~17:00 (12~2月は16:30まで)拝観料 300円317
元のページ ../index.html#17