他にも画家の鴨居玲さんご愛用の「デッサン※」という生と死の狭間的な雰囲気の店もあれば、北野異人館倶楽部最上階の「アティック※」のように活気あふれる店もありました。外国人客の英語が飛び交う中、ピーナッツの殻を床に捨てつつ飲んでいましたね。神戸では系譜の店を開業したり、オーセンティックな老舗店をオマージュしたりしながら、洋食やバーの文化を進化させています。進化が過ぎると少し戻るという傾向があるものの、それは単純に過去に立ち返ることではなく、今の時代に合う価値観がプラスされ、再構築されています。「オーセンティック」という言葉は古めかしいのではなく、一巡した真髄であり、それが“今時”だと感じます。廃れないからこそ新しい。神戸で洋食とカクテルの今時の関係を楽しんでほしいです。※がついたバーは現在閉店味はもちろん、しつらえも名物!坂の途中にひっそりと佇む一軒家■電話:078-331-0373■住所:神戸市中央区北長狭通2-12-12■営業時間:11:00~20:30(LO)■定休日:月3回月曜休み※祝日は営業、12/31・1/1は休み包装紙の版画も人気のビーフカツサンドウイッチ2,350円(店内でいただく場合は2,380円)■電話:078-291-0715■住所:神戸市中央区山本通1-1-2■営業時間:17:30~23:30LO■定休日:不定休、12/31~1/3は休み卵黄や生クリームでコクを出したハムチーズトースト1,400円と神戸ハイボール1,300円欧風料理もんYヤナガセANAGASE1936年創業、震災後に再建し、戦前からの面影を今に残す。三代目・日笠尚子さん考案の、ヒレ肉のビーフカツサンドは出来立てはもちろん冷めても柔らかく美味。現在は尚子さんの孫の公太さんが伝統の味を守る。門上氏は「店で食べる時はハイボール!」。サンドウイッチは持ち帰り可能、家で好きなお酒と楽しむのもいい。1966年創業、不動坂の途中にあるオーセンティックバー。二代目の中泉勉さんが勇退後は、愛弟子の村井勇人さんが切り盛り。創業時はコックが常駐し、タンの煮込み等を提供していたそうだが、今はもう少し軽く、しかし手の込んだバーフードを用意。村井さんの熟練技が冴える極上の一杯と共に、今宵も老若男女が酔いしれる。39
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