KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年11月号
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阪神杭瀬駅で下車。北側には風情漂うレトロな街並みが現存する。様々な専門店や飲食店が軒を連ねる商店街でレコードショップの看板を発見した。宝探しにも似た感覚で階段を駆け上がると、そこには郷愁にかられる景色が広がっていた。和菓子店の2階に位置する『KOH-GEN RECORDS』(コウゲンレコーズ)は2021年に開業。幼少期から音楽が好きだったという店主の高垣紀宏さんは夢を叶えるため和歌山から大阪にある音楽専門学校に進学した。卒業後は数多くのライブハウスを運営する大手エンターテイメント会社に就職。「25年間、会社が運営する京阪神のライブハウスで制作業務に携わりました。神戸のVARIT.時代は出演者を手配するブッカーを務めていました」。コロナを機に独立を決心しバンド仲間からこの場所を紹介してもらった。オープン当初は私物のレコードやCDを売っていたが現在はネット販売や買取りにも力を入れている。また最近はブームが再燃していることから遠方客や若年層も足を運ぶという。「偏りなく、あらゆるジャンルを取り揃えております。レコードジャケットは面積が広いので部屋のインテリアとしても最適です。地域で活動するインディーズバンドを応援しており店内で視聴可能です。これからも、この場所で長く続けていきたいですね」。現在、月一回のペースでライブイベントを開催しながらレベールの立ち上げにも意欲を見せている。地域の生活を支える市場の一角で音楽を介した地産地消の活動は続く。第131回市場から関西の音楽シーンを創造する『KOH-GEN RECORDS』神戸のカクシボタンkakushi button写真/文 岡 力店名の由来は自身の主催イベント「ヒカリノミナモト」に由来。現在も月一回「光源宣言」というイベントを開催中!関西の音楽シーンを見つめてきた店主の高垣紀宏さん■KOH-GEN RECORDS兵庫県尼崎市杭瀬本町 1-18-12 2階(杭瀬中市場内)【休】木、他不定休【営】日~水11時~19時、金・土11時~20時■岡力(おか りき)コラムニスト・放送作家ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。日本放送作家協会関西支部事務局長。大阪芸術大学短期大学部(伊丹学舎)、神戸電子専門学校 非常勤講師。89

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