KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年11月号
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のコンサートを開催してきた。今年も12月21、22日。東京・スパイラルホールで『島田歌穂&島健 Duo Xmas Special  14』が開催される。「今年で14回目。デビュー50年と結婚30年が重なり、今年は特別なコンサートにしたい。でも実はまだ選曲もどんな内容にするかも決まっていないんです。いつも〝Duo〟は、こんなのんびりした感じです」と打ち明けた。〝歌の申し子〟の覚悟父は音楽家、母は元タカラジェンヌでジャズ・シンガーという家庭で育った。「幼い頃から家の中ではいつも音楽が流れていて、それが私の子守歌でした」名前も歌穂。生まれて以来、〝歌〟の申し子の宿命を背負ってきたのかもしれない。神戸との深い縁もある。大阪・梅田の阪急三番街で1990年から34年曲作りも共同で手掛けてきた、島田の活動を支えてきた長年のパートナーである。「今回のアルバムの編曲もすべて夫が担当してくれています」ところが仲がいいだけの夫婦の関係ではない。「いい曲にするために、お互い一歩も譲らず〝ああでもない、こうでもない〟と曲作りにこだわってきました。そのために忌憚なく意見を交わすこともありますが、いいところは、夫婦なのでいつでも自宅で打ち合わせができるところ。夜中に突然、こうしてみようとアイデアが湧いて、思い立ったら、すぐに相談できますし」と笑う。夜中でも、隣で夫がピアノで伴奏してくれるのだ。こんな夫婦生活を30年間、続けていると、「普段の生活でも、いつも音楽の話をしていますね。だから、プライベートと仕事の垣根がないんです」とも。12月には恒例の夫婦共演間、流れ続けている曲がある。阪急三番街のテーマ曲『川の流れる街で』だ。〝神戸っ子〟や京阪神地域に住む人たちなら、一度は聴いたことのある、あの心地よいメロディー…。「実は私が歌わせていただいているんですよ。それを知って驚く方が結構多いんです」と愉快そうに笑った。現在61歳。第一線に立ち続ける秘訣を聞くと、「何も特別なトレーニングはしていませんよ」と明かし、こう続けた。「舞台に立ち続けることが私にとって最高のトレーニングですから」と。〝ミュージカル界のプレーイング・マネジャー〟は、「60、70代もまだまだステージに立ち続けます」と力強く宣言した。島田歌穂WEBサイト20

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