KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年11月号
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~タイムリミット1時間の小散歩~美しい庭園を持つ美術館爽やかな風が吹き、秋の日ざしを感じる昼下がり。阪神本線「香櫨園」駅で友人と待ち合わせ。私たちは『futaba』という「園芸」と「演芸」をコンセプトにしたユニットを結成しており「緑」をテーマに様々な創作活動を行っている。ちなみに友人は「園芸」、私は「演芸」を担当している。今日は季節の変わり目に行われる「勉強会」と称したプチ遠足。色づく景色に囲まれながら『公益財団法人西宮市大谷記念美術館』で「芸術の秋」を学びます。「香櫨園」駅を南西へ徒歩6分。兵庫県西宮市にある『公益財団法人西宮市大谷記念美術館』は、故大谷竹次郎氏(元昭和電極社長・現社名SECカーボン㈱)より、土地建物・美術作品の寄贈を受け、そのコレクションを広く一般に公開するため、1972年11月に開館した。現在の美術館本館は1991年に増改築工事されたもので現在も和風邸宅の良さが引き継がれている。日本近代洋画、近代日本画、フランス近代絵画のほかにも阪神間を中心とする地元作家の作品や版画の蒐集にもつとめ、現在では1300点以上の作品を収蔵しており、多くの人に親しまれている。もう一つの魅力として、解放感溢れる庭園が挙げられる。ロビーから見る景色は、まるで大きな一枚絵画。こちらは関西を代表する造園家・故荒木芳邦氏(株式会社荒木造園設計)による作庭だ。自由に散策することが可能で四季折々の装いが楽しめる。また庭園には現代彫刻作品が11点常設展示されており自分のペースで鑑賞することもできる。Vol.11※1972年頃の写真112

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