KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年11月号
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地域協力の枠組み図が示すように、ASEANを中心にして各国間の大きな地域協力の枠組みが何重にも形成されています。全体会議のほかに二国間の首脳会談も可能であり、今回の石破首相はEASの中で中国首相と韓国大統領と対面しました。さらに米国・ロシア・インド・オーストラリア・ニュージーランドもEASに参加しています。また、たとえばARF(アジア地域フォーラム)には北朝鮮も加盟しており、同国と国交のない日本もそこでは会議開催の可能性があります。直接の面談は困難でも、たとえばベトナムが仲介国となることはありえます。平和維持・経済協力・人材文化交流2015年にASEANは「共同体」に進化し、EC(欧州共同体)さらに現在のEU(欧州連合)とも比較されるようになってきました。アジアの中の日本、そしてベトナムという大きな視野で外交や経済を考えることは重要です。■上田義朗(うえだ よしあき)流通科学大学名誉教授日本ベトナム経済交流センター副理事長外国人材雇用適性化推進協会(ASEO)代表理事合同会社TET代表社員・CEO躍動するアジア東アジア首脳会議とアジアの枠組み第11回ベトナム元気本年10月10日から12日まで石破茂首相は、第19回EAS(東アジア首脳会議)出席のためにラオス人民民主共和国の首都ビエンチャンを訪問しました。このEASとは、ベトナムを含むASEAN(東南アジア諸国連合)の第27回目の首脳会議に付帯して開催。アジア諸国の大きな枠組の中で日本やベトナムの役割を考えることも重要な「アジアビジネス」の観点です。文・ 上田義朗X【出所】外務省『外交青書2024』(PDF)(HTML)、91頁。109

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