KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年9月号
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若い未婚の母の家愛の手運動は親に育てられない子どもたちに、里親・養親を求める運動です。募金箱の設置にご協力いただける方は協会にご連絡ください。公益社団法人 家庭養護促進協会 神戸事務所神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市総合福祉センター2FTEL.078-341-5046 https://ainote-kobe.orgE-MAIL:ainote@kjd.biglobe.ne.jp「ティーンペアレント・ホーム」を訪ねました。ここは、13歳から18歳までの中学生、高校生のためのグループホームです。私が訪ねたときは子どもを出産した4人の高校生とその4人の乳児たちが5人のスタッフと一軒の家で暮らしていました。4畳半ほどの一部屋に母親のベッドと、その横にベビーベッドが並んでおり、たくさんの親子の写真が壁に貼ってありました。母親は毎日高校へ通い、その間子どもは近くの保育所で過ごします。このホームでは親になった高校生たちはスタッフと寝起きを共にしながら子どもの世話の仕方や料理、掃除、お金の管理など、一人で自立した生活ができる方法を具体的に学んでいきます。高校を卒業すると市が提供するアパートで子育てをしながら母子で暮らしていきます。責任者のジャッキー・ブラウンさんは「ここに来る子どもたちはボーイフレンドを始め、家族からも見放されて大変辛い、さみしい思いをしています。ここでは一人一人が“だれかがじぶんをだいじにしてくれている”ということを感じられるように教育しています。」と強調していました。4年前にこのホームを開設してから今日まで35人の若い未婚の母たちがここを出て行きましたが、彼女らの90%はクリスマスなどにはこのホームを訪ねてきてくれます。子どもを養子に出したのはふたりだけで、後はみんな頑張って子育てをしながら働いているということでした。「もう百人分のベッドが必要」とブラウンさんが言うほど、多くの高校生の母親がこんなホームを求めているのだそうです。以前は高校生が妊娠すると、ソーシャルワーカーは子どもを手放して養子に出すことをすすめていましたが、今ではできるだけ母子を離さないで自分で育てられるように支援をし、そのための環境作りに力を入れるようになってきています。しかし、そのために何をどうすればいいのか、大幅にカットされた乏しい予算の中で、ワーカーたちの苦悩と試行錯誤の戦いが続いていました。出会いと学びの旅から公益社団法人家庭養護促進協会事務局長橋本 明Vol.0998

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