KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年9月号
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の病院等や介護事業所等が参加できることとなりました。これにより、かかりつけ医はより幅広く地域医療連携推進法人に参加できることになると思われます。また、連携法人は地域包括ケアを実現するための有用なツールであることが期待され、地域包括ケアの中心的役割を担うかかりつけ医がその機能を発揮するためにも有効でしょうね。川西市・猪名川町では、かかりつけ医が他市の医療機関に紹介・救急搬送する件数が多かったのですが、連携法人設立後は地域完結型の連携強化が可能となりました。かかりつけ医機能を発揮・充実させる上で、地域の実情に応じ連携法人を設立することが有用である地域は兵庫県内のみならず、全国にも多く存在するのではないでしょうか。連携の向上、外来医療、入退院時の支援などのかかりつけ医機能が向上しました(図1・図2)。また、川西市立総合医療センターの救急受け入れが増加したことも、病診連携の向上、休日・夜間診療といったかかりつけ医機能の向上につながりました。その上、法人内の病院相互でより顔の見える関係が構築されて病病連携が向上し、病院をかかりつけ医とする患者にとってメリットをもたらしました(図3)。─連携法人の展望や可能性をお聞かせください。木村 連携法人について、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案が昨年5月に可決、今年4月から施行され、個人立年4月に主に回復期を担う川西リハビリテーション病院を開院させました。─かかりつけ医機能向上にはどのような効果がありましたか。木村 川西市立総合医療センターの開院により紹介率と逆紹介率が増加したことで、病診地域医療連携推進法人各かかりつけ医逆紹介紹介三師会(医師会・歯科医師会・薬剤師会)川西市立総合医療センターベリタス病院など救急搬送(図3)地域医療連携推進法人とかかりつけ医の連携〈川西・猪名川地域ヘルスケアネットワークの例〉93

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