KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年9月号
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ビフテキのカワムラ姫路店 2001年のオープン以来、白鷺城のお膝元で本物の神戸ビーフを賞味できる稀少な店として愛され続けている姫路店。皓然たる山小屋風の佇まいは親しみやすく、姫路バイパス姫路南ランプすぐという立地の良さも相まって、姫路をはじめ播州一円からの来客が絶えない。 ファミリー層の利用が多いが、世界遺産の名城を訪ねる観光客もよく来店し、ホテルからの紹介で神戸ビーフ目当てにやって来る外国人も珍しくない。 10席にもおよぶカウンターの鉄板はカワムラ全店で最も長いものだが、銀盤の如く磨き上げられ、白亜の城のように眩しい。ほかに6席のテーブル席が2つ、個室も6席・10席と2室備え、いずれも昼は陽光が差し込み明るい雰囲気。夜は一転、ワイングラスを傾けたくなるような落ち着いたムードを醸す。ビフテキのカワムラで〝本物〟の神戸ビーフを心ゆくまで神戸ビーフ神戸ビーフのプロフェッショナル カワムラがお届けする神戸ビーフ講座⑤中世も絶賛された但馬牛 神戸ビーフのもととなる但たじ馬ま牛うしの歴史を紐解くと、文献上に登場するのは鎌倉時代。1310年の甯ねいのなおまろ直麿作『国牛十図』に但馬牛の特徴が図解されています。 そこには「ほねほそく宍ししかたく、かはうすく腰骨まろし。つの蹄ことにかたく、はなのあなひろし。逸物おほし」と記され、骨が細く筋肉が引き締まっていて、皮膚が薄く腰骨が突出していないということが説明文から、背中のラインが真っ直ぐという特色が絵姿からわかり、現在の但馬牛の高い資質が当時から受け継がれてきたものであることを伝えています。 また、同じく鎌倉時代の絵巻『駿すんぎゅうえことば牛絵詞』にも但馬牛が描かれ、ここでも「心又逸物なり」と高く評価されています。動画はこちらから50

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