KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年9月号
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人もそのうち、現在の人達とは無関係の歴史上の人物になるか、忘却の人になるか、どっちかです。現に僕の周辺の友人、知人も、どんどんいなくなっています。誰かの話をしても、大半はいうちに、それらの有名人は無名人になってしまいかねません。「あの人は―」なんて言っても、「その人は誰ですか?」と聞かれそうです。僕はあと何年生きるか知りませんが、かつての僕の友人、知死者になった人のことばかりです。いよいよ人との会話も通じなくなりつつあります。僕の口から出る人の名前の大半は死者です。そのうち、「横尾さんと話していても、出てくる人は死んだ人ばかりで、この時代の人の「レクイエム 猫と肖像と一人の画家」ポスター・筆者作、写真・篠山紀信17

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