KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年8月号
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「昨年の夏に父親から家業を継いで欲しいと相談されました。そこで、共に働いてきた従業員に相談し、ノミーナを閉めることを決断しました。ここ数日は大変でしたが、それも明日で終わります」。ソファに腰を掛けウッド調の店内を眺めながら取材に応えるのは6月末に閉店した「NOMIENA(ノミーナ)」オーナーの中島光繁さん。1988年、生田神社からほど近い場所で開業し「神戸名店百選」にも選ばれた老舗レストランバーの轍を辿った。「灘区で生まれ育ちましたが祖父が生田東門商店街で布団屋を営んでいました。この場所は店舗の倉庫や宿泊施設として利用していました。幼少期、週一回のペースで遊びに来ては仲の良かった従業員と泊まりました。当時、サラリーマンをしていた父が大変そうだった姿を見て、将来は商売人になりたいと思うようになりましたね」。高校時代に「神戸ポートアイランド博覧会」が開催された。36年の歴史に幕、かけがえのない仲間と共にゴールレストランバー「NノミーナOMIENA」の軌跡ラストは、かつての仲間が集まりお店を手伝った80

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