KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年8月号
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ビフテキのカワムラ加古川店 6席のカウンター、8席のテーブル2つ、10席の個室で計32席とカワムラの中で最も規模が小さいが、その歴史は神戸本店に次いで長い。但馬牛の飼育が盛んで、市内の食肉市場では神戸ビーフも出荷する牛肉の本場ゆえ、加古川の人たちは肉の味にうるさいというが、そんな土地柄で半世紀近くにわたり愛されてきたことはカワムラのクオリティの高さの証左でもある。 来店客のほとんどは地元のファミリー層だが、大企業や世界的企業も拠点を置く街なので接待利用も多く、神戸ビーフと他県産黒毛和牛の食べ比べコースが人気だとか。 どこかホッとするアットホームな雰囲気と、地域密着ならではのさり気なく温かなおもてなしで、極上のビーフをさらに美味しく食べさせてくれる。なるほど、リピーターが多い訳だ。ビフテキのカワムラで〝本物〟の神戸ビーフを心ゆくまで神戸ビーフ神戸ビーフのプロフェッショナル カワムラがお届けする神戸ビーフ講座④『続しょくにほんぎ日本紀』と但たじまうし馬牛 神戸ビーフの高い肉質は、純系の但馬牛の血筋があってこそです。 ネットなどで但馬牛の由来を調べると、奈良時代の歴史を綴った『続日本紀』に出てくるという記事を見かけます。しかし『続日本紀』に但馬牛に関する記述はなく、昭和初期に『和牛新論』の著者が文献の出典の記述を誤ったことからこのような誤解が生じたと思われます。 しかし、奈良時代には蘇(煮詰めた牛乳)や牛革が税として但馬から納められていたことから、この頃にはすでに牛が飼われていたことは間違いないようです。ただ、それがいわゆる但馬牛だったかはわかりません。 但馬牛が歴史的な文献に出てくるのはもう少し後、鎌倉時代になってからです。動画はこちらから60

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