去年4月には大学院に「医療創成工学専攻」を新設、来年には医学部に医学と工学を融合させた「医療創成工学科」を設ける女性が少数派であるということも課題に感じており、この学部では神戸大学初の「女子枠」を学校推薦型選抜に導入し、多様な考え方、価値観を持つ女子学生を積極的に受け入れることで、女性が活躍できるフィールドを作っていくとともに多様性のある教育研究環境を整備していきたいと考えています。少しお話にも出てきましたが、昨今のAIやデータサイエンスが取り巻く環境を、どのように捉えておられますか?確かに、急速に進んできており、産業分野だけに関わらず、いい意味でも悪い意味でも大学の教育にも影響があります。例えば、大学は、思考力・創造力といった人間ならではの能力を養う場所なので、レポートなどを生成AIで作らせるということは問題ですが、情報収集には非常に役に立つというメリットもあります。こういったメリット・デメリットを大学として継続的に評価し、教育・研究において生成AIと共生しつつ、その有用性をしっかりと見極め、人間の脳からしか生まれない未知への気高い創造力、思考力、的確な判断力を磨き、人間であることの価値を引き出す潜在的な力を涵養し続けることが重要であると、大学として考えています。医学分野でも、去年4月には大学院に「医療創成工学専攻」を新設され、来年には医学部に医学と工学を融合させた「医療創成工学科」を設けられようとしています。神戸大学は長年、診断・治「hinotori」開発を担当したからこそ分かる日本の課題 33
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