KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年8月号
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ると…。「博多座、明治座と続いて最後がフェスティバルホール。大阪公演までには、何とか公演時間を5分ほど短くしたいな、と考えています」。こう持ち前のサービス精神で笑いながら古田は舞台構想とその〝目論み〟を明かした。だが、これがただの冗談ではないことは、共演者たちの〝証言〟からも分かる。主演は生田斗真。この作品は今年39歳の生田の〝サン新作の小説や映画に新譜…。これら創作物が、漫然とこの世に生まれることはない。いずれも創作者たちが大切に温め蓄えてきたアイデアや知識を駆使し、紡ぎ出された想像力の結晶だ。「新たな物語が始まる瞬間を見てみたい」。そんな好奇心の赴くままに創作秘話を聞きにゆこう。第45回は、今、最もチケットが入手困難といわれる全国区で人気の「劇団☆新感線」の看板俳優であり、ドラマや映画にも引っ張りだこの俳優、古田新太の登場です。「踊りに歌、いつでも準備はできている」…最長のロングラン公演に挑むTHESTORYBEGINS-vol.45■俳優■古田 新太さん⊘ 物語が始まる ⊘史を誇る『劇団☆新感線』にとっても、一つの公演としては最多の公演回数に挑んでいるからだ。『バサラオ』は、劇団創設44周年興行として7月7日に福岡・博多座で開幕。東京・明治座公演(8月12日~9月26日)を経て、10月5日に始まる大阪・フェスティバルホールでの公演は千秋楽の17日まで続く。この舞台の稽古が始まって数日目という頃に取材す斬新な“競演”「確かに97回という公演回数は途方もない長さですが、40年もやってきたので、何とかなるでしょう」現在、舞台公演の全国ツアーの真っ最中。最新作の〝いのうえ歌舞伎〟『バサラオ』の公演に臨む古田新太の言葉からは、並々ならぬ強い意気込みが伝わってくる。それもそのはずで44年の歴文・戸津井 康之撮影・服部プロセス24

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