KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年7月号
95/136

燦燦と照りつける太陽の下、寡黙に労働する自分を称えるため「ひとり焼肉」を決意した。やって来たのは山陽電鉄「板宿」駅から徒歩2分の場所に位置する『炭火焼焼肉ホルモン うしどき』。2019年創業、リーズナブルな価格で国産和牛が堪能できる名店だ。看板を見ただけでテンションがMAXになり「たのもー!!!」と力強く扉を開ける。カフェを彷彿とさせるスタイリッシュな景色が広がる店内。少し恥ずかしくなり「ひとりです…」と呟くとダクトが完備されたテーブルへと案内された。センターに置かれた七輪を孤独に眺める静かな時間。メニュー表を開き自身でカスタマイズした「焼肉定食」を待つ。早速、運ばれてきたのが「うしどき赤身盛り」。その日、おすすめのハラミ、ヒウチ、三角バラといった部位が伊予の備長炭がいこる網ステージで豪華に炙られながら熱演。焼き上がり肉をバウンドさせる「チャン玉ご飯」(チャンジャ入り玉子かけごはん)には思わず「かわうま~」(かわいい+うまいの意)と声援をおくる。ラストに登場したのが「辛い肉スープ」。野菜、ナムル、ぜんまいといった具材を唐辛子ベースで整えたヘルシーなサイドメニュー。ゴクゴク飲めるのど越しに「なにこれ?」と思わず感激した。日が沈むころ、勝手に開催した「うしどき」ライブは大成功のうちに幕を閉じた。「今度は大勢で来ます」と会釈しながら扉を閉める。駅へと向かう道中、「うまかったぜ~」と叫び夜街にこぶしを振り上げた。第127回人情の街・板宿で真夏のひとり焼肉フェス開催!!神戸のカクシボタンkakushi button写真/文 岡 力A5雌の和牛は柔らかく脂っぽくない様々なシーンで活用できるテーブルスタイルのお店俺の焼肉定食完成■『炭火焼焼肉ホルモン うしどき』神戸市須磨区平田町1-3-3【電】078-647-7232【営】月: 17時~22時30分   (料理L.O. 22時 ドリンクL.O. 22時)   火~日、祝日、祝前日: 17時~22時30分  (料理L.O. 22時 ドリンクL.O. 22時30分)■岡力(おか りき)コラムニスト・放送作家ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。日本放送作家協会関西支部事務局長。大阪芸術大学短期大学部(伊丹学舎)、神戸電子専門学校 非常勤講師。95

元のページ  ../index.html#95

このブックを見る