KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年7月号
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します。鋸身の前方部が斜めに切り取られているのは、大木を両側から二人で挽いたときにぶつからない工夫です。ふつうの前挽で3〜4kg程度の重量があり、「への字」に曲がった柄が、テコの原理で腕の力を効率よく刃へと伝えます。今日では機械製材に押され、滅多に見ることはできなくなった木挽の卓越した手仕事。この巨大な道具にも、木を無駄なく効率的に製材する多様な知恵が詰まっています。(学芸員・舟橋知生)二人で巨木を挽く相挽き常設展B2Fの「樹から材へ」の展示神戸市中央区熊内町7-5-1Tel.078-242-0216休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)https://www.dougukan.jp/ TAKENAKA CARPENTRY TOOLS MUSEUM竹中大工道具館15

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